ヒグマオーの凄い脚

平成3年青葉賞1着

 

        叩き良化型ステイヤー

エアダブリン

1991.4.21生まれ

[血統・競走成績はこちら]

[淡々と語る物語]

(3歳)

1993年、ある種牡馬が衝撃的な活躍を見せた。

初年度産駒で桜花賞、オークス、ダービーの3つを制覇しクラッシックをかき回した。

サンデーサイレンスではない。トニービンの種牡馬デビューの時の事である。

そのトニービン旋風の真っ只中の1993.年10月3日、トニービンの2世代目エアダブリンはデビューする。

母ダンシングキィも良血に良血を重ねた馬で、エアダブリンは1番人気に支持される。

しかし、デビュー戦では5着に敗れてしまう。

その3週間後、第2戦目もデビュー戦と同じ東京1800m。

ここでも1番人気に支持されたエアダブリンは前走から3秒も時計を縮めて初勝利を挙げる。

続く、エリカ賞で連勝して高い素質を見せつけ、一気にクラシク候補に名が挙がるようになった。

(4歳春)

3ヶ月半休養して後の4歳に入っての初戦は若葉S。

皐月賞の出走権を賭けて負けられないレースであった。

しかしオフサイドトラップとトニーザプリンスの両トニービン産駒に

1,2着を持っていかれて、エアダブリンは4着に沈んだ。

若葉Sに負けたのだが、皐月賞には登録はした。しかし抽選もれ。

そのうっぷん晴らしと今度こそダービーへの出走権を賭けて青葉賞に出走する。

この年から重賞に格上げされた青葉賞では1番人気に支持され、快勝!

後の年度代表馬サクラローレルを破っての重賞初勝利であった。

(ダービー

晴れてダービーへの出走権をつかんで、トニービン産駒ダービー連覇をかけて出走した

エアダブリンがついていなかったのは、この年にはナリタブライアンという怪物がいた事である。

ブライアンズタイムの初年度産駒である。

昨年のトニービン旋風に続いて、この年はブライアンズタイム旋風が吹き荒れた。

春のクラッシクでは皐月賞、オークス、ダービーの3つを制覇し昨年のトニービンをも凌ぐ活躍であった。

エアダブリンはその怪物にしぶとく食いついたものの2着に敗れた。

(4歳秋)

  

  

ダービー後4ヶ月の休養を挟みセントライト記念に出走する。

ダービーでの2着も評価されダントツの1番人気。

しかし3着に敗れる。

続く京都新聞杯では再びナリタブライアンと対決。

ここでもナリタブライアンと、さらにその怪物をも破ったスターマンに敗れ3着。

菊花賞ではナリタブライアンの3冠達成の瞬間を遠く後方で見ることになり見せ場無く3着に敗れた。

(4〜5歳)

 

 

秋のクラッシック戦線でことごとく3着に敗れたものの、関係者は口をそろえて

「まだ本調子に戻っていない。」

そういえば、デビュー戦で5着に敗れてその後2連勝。

休養明けの若葉Sで4着に敗れて青葉賞勝ち、ダービー2着。

いままで叩かれて、叩かれて、叩かれるたびに調子を上げていくタイプであった。

そして叩き4走目のステイヤーズS。1年先輩の青葉賞馬ステージチャンプと夢の対決であった。

そこでもエアダブリンはステージチャンプを差し置いて1番人気を集める。

3600mの長丁場のステイヤーズS。このレースがとんでも無いハイペースになった。

1000mを59.3秒で通過。秋天並のペースである。

このペースを終止中断で眺め、直線を向くとステージチャンプを一気に抜き去り、

さらに、このペースを逃げ切ろうとするシュアリーウィンをゴール前捕らえて快勝!

勝ちタイム3分41秒6。それまでのレコード3分46秒8を5秒以上も縮めるスーパーレコードであった。

3着のステージチャンプまでは3馬身の差だったが、そこから4着までは実に10もの差がついた。

これで長距離に自身がつき、年が明けた1月にダイヤモンドS(東京3200m)に出走する。

ここでも59キロを背負いながら快勝し重賞3勝目。春天でのGT制覇に大きく望みが出てきた。

(春天)

ダイヤモンドSが1月で、天皇賞・春は4月末。

当然、間に一叩きすると思われた。特に叩き良化型のエアダブリンの事である。

しかしぶっつけで望む事になる。

唯一距離が合うと思われる阪神大賞典にもナリタブライアンが出るから嫌ったのか、

はたまた3000mでも距離が短いと判断したのか出走してこなかった。

そこまで打倒ナリタブライアンにこだわったのだろうが、ナリタブライアンは故障で春天に出走しなかった。

そこで休養明けが懸念されたエアダブリンだが1番人気に支持された。

しかし5着に敗れる。

1度叩いた後の、次走宝塚記念で3着に突っ込んで健闘した事を考えると、

春天に休養明けで臨んだことが悔やまれる。

(その後)

前残りの宝塚記念で後方から3着に入り強さを見せたエアダブリンだが、

そこから2年弱もの間休養に入る。

復活してきた時にはもう7歳であった。

復活緒戦はメトロポリタンS。若葉S以来のOP特別である。

叩き良化型の2年弱もの休養明け。人気は9頭立ての6番人気。

1番人気は2年後輩の青葉賞馬マウンテンストーン。

しかし4月末で東京2300m。青葉賞とここまで条件が似ているレースは無い。

当然青葉賞馬の1、2着独占となった。勝ったのはマウンテンストーン。

エアダブリンは2着であった。 が、大健闘と言えた。

次走の目黒記念では堂々の1番人気に支持されたが3着。

これを最後に現役を引退した。

 

生涯15戦して掲示板を外した事は無かった。

 

  

エアダブリンは超良血である。

半妹のダンスパートナー、半弟ダンスインザダークの活躍もそれを裏付ける。

種牡馬になったエアダブリンは昨年種付け頭数が1番多かった。

GTを勝っていない馬にこれだけ人気が集まるということは珍しい事であった。

トニービンの後継者として、青葉賞の父仔2代制覇を目指して頑張って欲しい。

 

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